グルテンがやめられない??
グルテンフリーを実践する際に、必ずブチ当たる壁があります。
“コムギが食べたい…”
実際トライしてみると、ついうっかり食べちゃったけどまあいいでしょう。たまにだし。という声は少なくありません。
またグルテンフリー実践者が良く陥る壁にこんなものもあります。
“グルテンを含まない麦ってないの?”
あおる通り、ライ麦、大麦、オート麦などはグルテンを含まないとされ、グルテンフリー食の場合食べて良いと言われることがあります。結果、それらを探すのに躍起になることもしばしば・・・(笑) さて、これらが起こる機序について説明します。
これは“グルテオモルフィン”という化合物が要因とされます。
こいつは“消化ペプチド”とよばれるものです。要するに、“未消化のタンパク質の残骸”です。
一見すると、なんともないようですが、“ペプチド”は生体内では“ホルモン”などが一例です。
アドレナリンやエンドルフィンといった多くの神経伝達物質も“ペプチド”にあたります。
その違いは、生体内で合成されているか、未消化のタンパク質によって生まれるか、ですね。
これらは人の消化能力や消化酵素によって、どの程度発生するかには個人差があると考えられます。
グルテンフリーの恩恵を得る得られないか、人によって依存度が低いか高いか。 これらはこの酵素の能力が関与していると考えてベターでしょう。つまりタンパク質やな。結論は…
さて、この“グルテオモルフィン”が問題なのは、生体内では“オピオイドペプチド”として振舞うことです。
これらは脳内で“オピオイド受容体”と結合し、快楽や興奮を生み出します。時に鎮静や悲哀に働くこともあります。その人の精神状態が左右しますね。
著作によっては“モルヒネ同様…”と表現されたりします。
さすがにそこまでの強い依存性や影響は確認されません。消化というシステムを通過している点でも異なります。
しかし、結果的に脳内に取り込まれ、緩やかに刺激を与え続けられた場合に待っているのが“依存状態”です。
当然、これらの影響が強い場合に、依存性も高まると考えられます。
・止めたいのに止めれない… ・ちょっとぐらい良いじゃんちょっとぐらい良いじゃん… ・なにか似たようなものないかな…
こんな状況を見て取りますと、ギャンブルやタバコやアルコールに依存しているのと、大差を感じません。
ライ麦、大麦、オート麦にはグルテンは含みませんし、消化も比較的スムーズかと思われます。
しかし、含まれるタンパク質のアミノ酸基は、グルテンと大差ありません。
禁煙を志している人が、まずはニコチンを軽いものへ…ニコパッチ…ニコレット…
いやあ他になんかないかな?
という様相を見ていて、成功するな!この人!と思いますか笑?
グルテンがどの程度グルテオモルフィンになるのか、どれくらいオピオイド受容体と結びつくのか、どれくらい悪影響か。
そのあたりはまだ分からない部分も多く、すべての不調の原因とするには判断が難しいかもしれません。
しかし、特定食品に対する依存性が高まること。外因性のオピオイドに脳が影響を受けてしまうこと。
これらがスルーして良い問題か?という所にも疑問は生じます。
もし万が一、本来あるべき神経伝達が、きちんと働かなくなっているとしたら? その感情は“偽物”ということになりますからね。偽の幸福を得たいのかという。
ちなみに乳製品含まれる“カゼイン”も“カソモルフィン”を生み出すことで知らています。乳製品も依存性をもっているケースをちらほら見ます。※すると品質にこだわらなくなっちゃったりするよね。
こと砂糖や甘味に関しては、ドーパミンやエンドルフィンの分泌を促し、やはり依存性を生むとされます。
人生思ったほど甘くないはずだけど・・・お手軽な幸福と甘さが得られますね。
それは果たして“本物の幸せ”と言えるのでしょうか?(おっと…話がそれました)。
いずれにしても、少しの執着が残っており、なんとなくやめれずにいるような場合は、きっちり断ってみることをお勧めします。
良く理解して心を決めれば、そこまできついものではありません。欲したときは、別の方法でしっかり脳を活性化させてください。
※楽しいことをしたり、目の前のことを忘れるような体験をしてみれば良いだけです。
一度しっかり依存性を断ち切れば、良い距離感を保つことが出来ます。
自分にあった、正確な選択。
それが大事。何事も。
※参考
外因性オピオイドペプチド分解酵素剤…http://www.google.com/patents/WO2013047082A1?cl=ja
白澤教授によるいつものパンがあなたを殺す解説…http://ure.pia.co.jp/articles/-/34088